ワインはどんな国の料理にも合うのですか?
ワインの魅力と可能性を追求してやまないソムリエの阿部誠さん(2002年度日本最優秀ソムリエ)は、ユニークな中華料理とワインの組み合わせを提案。「ふだん中華料理をいただくときは紹興酒かビールが多いが、ワインはこうしたアルコールより圧倒的に種類が多く味わいも個性豊か。
料理と合わせる飲み物の選択肢が広がるぶんだけ新しい味わいの相乗効果が生まれ、中華料理をこれまでとちがった形で堪能できると思います」と、広東料理を中心におすすめの料理&ワインのコンビネーションを紹介しています。
たとえば淡泊ながら深く複雑なコクのあるフカひれ姿煮には、スペイン・アンダルシア地方のドン・ゾイロ・アモンティリャード(シェリー)。スープとワインは合わないとされますが唯一の例外があり、それがコンソメとシェリーの組み合わせなのだそうです。
フカひれのゼラチン質とコンソメのゼラチン質が似ていることから、このコンビは想像をはるかに超えたベストテイスト。
ドン・ゾイロ・アモンティリャードは熟成香がしっかりと余韻に残るシェリーです。おなじみのチンジャオニューロースー(牛肉・ピーマン炒め)には、アンジュ・ビラージュ・ルージュの青いヴェジタルな香りがピーマンにベストマッチ。
このワインは日本のウナギの蒲焼きにも合うそうです。ワインと料理の個性を知っていれば、新しい味の世界は無限に広がるはず。ワイン選びは冒険、いろいろ試して“舌”を磨きましょう。