料理とワインの出身地は同じであるべきですか?
一般的にはフランス料理にはフランスワイン、イタリア料理にはイタリアワインというように、その土地の料理には同じ土地の水や空気を吸ったぶどうから造られたワインが合うとされています。
同国同士の組み合わせが、料理、ワインそれぞれの魅力を互いに引きだし合うとする基本的な考え方です。常識的には正しく、銘柄に迷ったときには1つのセレクト基準になるのですが、果たしてその方法がベストでしょうか?
いくら同じ国のものでも料理の特徴とワインの風味が調和しなければ、せっかくのグルメも台無しです。国がちがっても相性が合ってこそ、最高のグルメ。レストランではソムリエに尋ねるのがベストですが、自分で選ぶ場合、あるいは選んでみたい場合、押さえておきたい知識が基本的なワインの特徴です。
赤ワイン用の代表的なぶどう品種から簡単に説明しましょう。フランス原産のカベルネ・ソーヴィニヨンは果実感がありスパイシー。しっかりとしたタンニンで、味わいは渋みと酸味のバランスがよくエレガントです。
サンジョヴェーゼは、キャンティに代表されるイタリア・トスカーナ地方を中心に栽培されています。穏やかなスパイシーさと鉄っぽさを併せもち、上品な酸味と果実感。
白ワイン用ではフランス原産のシャルドネが有名ですが、醸造によって果実感や酸味のバランスなどが大きくちがってきます。ドイツ産のリースリングはシャープな酸味ときれいな余韻が特徴。このように品種ごとに特徴があり、代表的なものをある程度知っておくとワイン選びに役立ちます。